自己破産の流れ(同時廃止の場合)

自己破産手続きの流れには大きくわけて2つあります。

1つが管財事件と呼ばれる自己破産の原則的な手続き。もう1つが同時廃止事件と呼ばれる簡易な手続き。

この2つは選択ができるわけではなく、ざっくり言うと持っている財産によって決まります。

管財事件とは

管財事件というのは、裁判所が破産管財人(主に弁護士さん)という人が選任されます。

破産管財人は破産手続きをする人(破産者)の財産を調べた上で換価(お金に換えること)し、債権者に分配します。破産管財人に対する費用も発生し、手続きも複雑になります。

同時廃止事件とは

反対に同時廃止事件というのは、破産者に換価する財産がないために破産管財人が選任されることもなく手続きが終了(=廃止)します。そのため手続きが簡易になり、費用も抑えることができます。

同時廃止事件の流れ(日付例)

1.無料相談(4月1日)

まずは無料相談にお越しください。

債務の残高状況や借り入れの原因、収支の状況をヒアリングし、自己破産が可能かどうか、また自己破産がベストの選択肢かどうかも含めて検討します。

自己破産・同時廃止事件の流れ

2.司法書士との委任契約の締結(4月1日)

相談の結果、ご依頼を頂くこととなれば委任契約を締結しますので、印鑑をお持ちください。

自己破産・同時廃止事件の流れ

3.受任通知・債権調査(4月3日~)

債権者に対し、司法書士が債務整理を委任された旨を通知します。

これにより債権者からの返済請求がストップします。同時に債権者への返済もストップして頂きます。注意点として、この時点で信用情報に事故情報として登録がされます。

銀行からの借り入れの場合は口座が凍結されたりします。

自己破産・同時廃止事件の流れ

4.財産・家計調査の準備期間(4月3日~)

約2~3か月にわたって家計簿をつけて頂いたり、財産や家計に関する必要書類を提出して頂きます。

具体的には通帳や携帯・公共料金の領収書、給与明細、家計簿などです。

この期間に着手金を分割でお支払い頂きます。

自己破産・同時廃止事件の流れ

5.手続きの確定(6月1日)

債権調査と財産、家計の調査が完了したところで改めて債務整理の方法を確定させます。

自己破産手続きのままでいいのか、他の債務整理手続きにすべきかを改めて確認し、最終的な手続きを確定させます。

また、自己破産手続きを進めていく場合でも、同時廃止事件になるのか又は管財事件になるのかの見通しもここで立てます。

自己破産・同時廃止事件の流れ

6.裁判所に申立て(6月1日)

必要書類を全て揃えて頂き、着手金のお支払いも目途が立ちましたら、当事務所で申立書を作成し裁判所に申立てをします。

申立てに際し、1,500円分の収入印紙と郵便切手(債権者の数によって必要枚数が異なります)が必要となります。

自己破産・同時廃止事件の流れ

7.官報公告費の支払い(6月8日)

自己破産をした旨は官報に掲載されます。

その掲載料として約12,000円を金融機関で支払う必要があります。

自己破産・同時廃止事件の流れ

8.裁判官による破産者の審尋(6月15日)

自己破産申立て後、裁判所に呼び出されて審尋(質問)される場合があります(審尋が無い場合もあります)。

審尋の有無は裁判所によって異なったり、個々のケースによっても異なります。

内容としては、自己破産をする理由が本当にあるのかということや、同時廃止事件にするべきか否かを調査されます。

裁判官からの質問に真摯に答えることが重要になってきます。

自己破産・同時廃止事件の流れ

9.破産手続開始決定・同時廃止決定(7月1日)

申立てをしてから約1か月後に破産手続の開始及び同時廃止の決定がされます。

この決定は裁判所から債権者に通知されます。また、官報にも破産した旨が掲載されます。

この段階ではまだ借金がチャラになったわけではなく、破産手続をすることを認めますという決定にすぎません。

自己破産・同時廃止事件の流れ

10.債権者からの意見申述期間(7月2日~)

自己破産手続きの開始決定がされてから約2か月間、債権者が意見を述べて良い期間が設けられます。

破産手続きが認められたことを知った債権者に異議がある場合はこの期間に裁判所に意見を述べます。

例えば、「この借金はギャンブルに使用されたものであり、免責不許可事由に該当するため借金が免責されることはない」というような意見が債権者から述べられる可能性も考えられます。

自己破産・同時廃止事件の流れ


11.免責審尋(9月2日)

裁判所が借金を免責してもよいかの判断をするため、もう一度裁判所に呼び出される場合があります(無い場合もあります)。

質問されることは形式的なものが多いので、真摯にお答え頂ければ心配はご無用です。

自己破産・同時廃止事件の流れ


12.免責許可決定(9月9日~)

裁判所から免責の許可が決定されます。

免責の許可決定がされると2週間、再度官報に免責許可の決定された旨が掲載されます。

自己破産・同時廃止事件の流れ

13.免責の確定(10月10日)

官報に2週間掲載された後、さらに2週間が経過した時点で免責が確定(=借金がチャラ)となります。

職業制限に引っかかっていた場合も、この日に制限が解除されます。


まとめ

自己破産手続きが完結するまでは長い道のりとなります。

弊所では最初から最後まで全面的にサポートいたしますので、お一人で悩まず一緒に頑張っていきましょう。

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